食欲とは
考えてみたら、毎日ひとりでご飯を食べる生活はしたことがなかった。
1日のうち、一回は誰かと食べていた気がする。
実家も、ファームも、朝、昼、夜、誰とも食事を共にしないまま1日が終わることはなかったから、今、ソウルに来て、そんな日が続くとわたしって食欲なくなるんだ、という発見があった。
わたしは食べることが好きな人間だと思っていたけど、実は誰かと食べるときに話すことが好きだったみたい。
食べてるとき、
これおいしい!お肉すき!っていう食べ物の話だけじゃなくて、
今日こんなことがあってね、
とか
今度どっかいこうよ、
とか
そういう会話がある。
テレビ見ながら食べてたって、芸能人の話になったり、なにかしらは話すでしょ?
だけどひとりで食べてると、心の中でだけで、これおいしいなぁだとか、このあとどこいこうかなぁとか、なんならなにも考えないでとりあえず食べてたりする。
食べなきゃ人間死んじゃうぞ、と言われますが、ひとりで食べ続けてたらわたしの心死んじゃうぞ?
という理由で最近は1日の食事をできるだけまとめて食べている。なんなら友達といるときに栄養摂取をしておいて、ひとりのときにあんま食べなくても平気なようにしておく。
しかし定期的にお腹は空くんだな。
ヒトもただの生き物だなやはり。
わたしってそうとうな寂しがりやなのかしら?
でも、そういうの平気って言う人も、意外と初めは今のわたしのように食べてたのかしら?
大人になるにつれて、できることが増えるけれど、別にひとりで食べられる大人になりたかないな、と思う日。